練習では上手くいったのに、と思う人は多いのではないでしょうか。
「練習を本番のように、本番を練習のように」と言われます。
まさにその通りで、練習は本番のように張り詰めた緊張感をイメージして取り組むと良いです。
本番は練習だと意識して引くと、気持ち的に楽になります。
射会(大会)の心構え
射会では良い成績を残したいと欲が出てしまいがちです。
人によって目標も違うと思いますが、僕は、普段の半分の実力が出せれば良しとしています。
ほとんどは練習した実力以上の結果は出せません。
当たり前ですよね。
実力通りか、それ以下の結果が出ることになります。
僕は競技自体がプレッシャーを感じるものなので、競技本番では低めのハードルを設定して、それを確実にクリアできるように努力します。
そうすると競技でもラクに取り組める気がするのです。
クリアできなければ当然反省です。
まぐれで上手くいった時、ギリギリクリアした時も、それはそれで分析して、次につなげます。
当日競技会場入りした時に、射位もしくは入場口から的を見て、実際の会場の雰囲気を感じ取ります。
そして、ここが今日自分が練習する道場だと思い込みます。
考えてみればそうなんですよね。
弓道に取り組んでいくのなら、射会も大会も練習のうちなんですよね。
この道場で、自分の実力を発揮するぞと意気込むんです。
気持ち的に全然ラクですよね。
練習なんですから。
控えに入ったら、堅くならずに、集中します。
間合いを確認しながら。
練習の一環です。
また、競技の状況によっては、団体競技の大落で、自分の最後の一本で勝敗が決まる、なんてこともあります。
独りで、1分程、会場のギャラリーに固唾を呑んで見守られるなんて状況になったりします。
大抵、緊張しますよね。
そういう時は、逆に開き直って、みんなに自分の射を披露しよう、と思って引きます。
大体、堅くなってしまうので、いつもより大きく引いて、しっかり伸び合って、大きく離れることを意識して行射します。
良い結果にならなくても、堂々と退場して行きます。
そうすると納得のいく射ができることが多いです。
個人的にですが、本番前の練習が絶好調だと、本番で崩れ気味になり、本番前の練習が良くないと、本番で調子が良いなんてことがあります。
審査の心構え
審査は射会などの競技とは取り組み方が異なります。
審査は体配に注意して行射しますので、そのように練習します。
体配や目遣い、息合い、周りとの調和など、意識して練習します。
審査の間合いで五人揃って練習するのはとても有効です。
揃って行射しないと間合いが確認できなかったりするからです。
失(矢こぼれ、弓を落とす)などの処理もけっこう重要で、中らなくても、体配や失の処理がしっかり出来たから審査に合格した、なんていうケースもあります。
審査の間合いですと跪坐をしている時間が長くなります。
大落の人など特にそうです。
跪坐を10分くらい保てるように練習しておいた方が良いです。
そして、審査では会の長さも大切になります。
会は5〜8秒くらい保てると良いでしょう。
深い会は良い印象を持たれます。
普段から、審査用の行射を練習しておくことです。
そうすると、審査の本番の時は余裕を持ってのぞめます。
参段以上になると、審査は片矢を抜くと(特に甲矢を外すと)合格は厳しいと言われますが、決して諦めない姿勢が次にもつながります。
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