弓道の射法八節を自分の解釈も加えてポイントで説明してみました。
足踏み
矢束(やづか)を標準として外八文字(約60°)に踏み開き両親指頭を的の中心と一直線上におきます。
60℃という角度は大切です。
上半身下半身ともにブレることなく行射することが可能になります。
開きすぎると前後が不安定になりますし、閉じすぎると左右が不安定になります。
足踏みをしてから踏みなおして位置を直したりしないように、同じ位置になるように練習しましょう
胴造り
重心を総体の中心におきます。「弦調べ箆調べ」をして、弦の位置と矢の方向を調べ気息をととのえます。
胴造りで三重十文字ができていることをチェックします。
その状態が崩れずに引き分け~残身へと行われるようにします。
弓構え
正面にて取懸をして、手の内をととのえ、物見を定めます。
弓構えで五重十文字ができていることをチェックします。
その状態で引き分け~残身まで保てるようにします。
身体がかたくならないようにリラックスして行います。
打起し
弓構えの位置からそのまま静かに両拳を同じ高さに打起します。
矢が水平の状態を保ちながら打起します。
弓も垂直の状態を保たれているように打起します。
両肩が詰まってしまわないように、両肩を落とす感覚で行います。
引き分け
肘力、大三(押大目引三分一)をとり、左右均等に引分け会に到らせます。
大三で妻手は頭から一拳分斜め上くらいにくるようにします。
大三は引き分けの矢束の半分くらいの長さが良いです。
矢が水平を保っているか気を付けながら引き分けます。
会
心身を合一して発射の機を熟します。胸は息を詰めず、らくに腹の力が八九分に詰った時が離れとなります。
口割り、頬付けの位置で弓と矢を安定した状態に保ちます。
しっかり伸び合い、詰め合いを行ないます。
リラックスしながらも、深くどっしりとした会をすることで、安定した射が生まれ、自然な離れを誘発します。
離れ
胸廓を広く開き矢を発します。
上下左右に十分伸び合い気力が丹田に八九分詰まった時、気合の発動により矢を発します。
手先の離れだと狙って置きに行く離れになりますので、手先ではなく身体全体で離れます。
やごろ(離れができるよう機が熟した状態)ができて、気合とともに離れます。
左右均等で自然な割れるような離れが良いとされます。
身体全体で自然に離れることで、何度でも再現可能な正しい離れを生み出すことができます。
残身(心)
矢を発して姿勢を変えずに矢所を注視します。
離れて気合をぬかず十分伸び合い弓倒しをします。
残身(心)は射の総決算である縦横十文字の規矩を堅持します。
残身は会から離れの状態から生まれたものです。
テニスなどでいうフォロースルーにあたり、一連の動作の終着点にあたります。
残身の状態を正しくきれいにすることは、射法八節を正しくきれいにすることになります。
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