弓道の口割りとは

弓道の基本

弓道の口割りとは

弓道の口割りとは、会での矢の高さの位置を言います。

〈射法八節〉
足踏み→胴造り→打起し→大三→引き分け→→離れ→残身

矢の高さが、口を閉じたときの唇の合わせ目の高さにきます。

正確には、矢の箆(胴体)の下部分が唇の合わせ目にきますので、矢は上唇の下部分にきます。

矢を引き込んだ時の高さの目安になります。

口割りの注意点

注意しなければいけないのが、物見(顔向け)が正しくされていなければいけないということです。

物見で顔が背中方向に傾いていたり、顎が浮いてしまったりしていると、本来の口割りの高さが変わってきてしまいます。

物見は頭が垂直の状態になっていることが重要です。

また、口割りを合わせようと、逆に顔を矢の高さに合わせにいってしまってもいけません。

これらは無意識に出てしまう射癖でもありますので、そうなってしまったら修正していかなければいけません。

無意識に物見が傾いたり口割りの高さが変わったりしたときは自分で気が付かない場合が多いです。

周りの人に指摘してもらったり、動画にして自分で確認することになります。

口割りが会の縦方向の位置、引き分けが会の横方向の位置を決めることになります。

口割りを合せるのと引き分けは連動した動きになりますので、口割りの高さが引き分けの引き尺が決まるのにも影響してきます。

正直、口割りが矢一本分高かったり低かったりしてもそんなに引き尺に影響することはありません。

どちらかというと、見た目的なところで、「ちょっと低いな」とか「高いな」という印象になる場合が多いです。

でも、違った口割りの高さで引いていると、引き分けの軌道が微妙に変わってきてしまい射に影響してきます。

今現在は感染症予防などのため、マスクをして引く場合も多いので、口割りの高さが確認しにくかったりします。

ですので、マスクなしで引いたときの感覚を覚えておいて引く必要はあります。

ちなみにマスクをつけて弓を引くこと自体は、昔から花粉症や鼻炎のひどい人が普通にマスクのまま引いていたりしていたことがあったので問題はありません。

ここで、射癖である早気のときは、口割りの位置まで矢が下げられない場合があります。

早気はまた別の問題になってきますが、通常引き分けは口割りの位置まで止まることなく矢をすっと納めて、会に入ります。

正直口割りの高さは合っていなくても、バランスとタイミングで的中はします。

でも、口割りの高さを常に一定にすることで、的中の面からも安定した射にすることができます。

大三から引き分けで矢が斜め45度に降りてくるのが正しい状態で、自然に口割りの高さに矢が納まります。

45度より角度が大きすぎると、顔すれすれの軌道で矢が降りてくる状態になり、引き分けしづらい、または物見が背中方向に傾く照る状態になりやすく、口割りに矢が納まるところまでいかなかったりします。

45度より角度が小さすぎると、極端にいうと水平に近い引き分けになり、引き分けしづらく、口割りに合わせづらい状態になります。

まとめ

口割りは会で矢を引き込んだときの高さの目安になります。

簡単なようでも、意外と高さが合っていなかったりします。

時々周りの人にチェックしてもらったりして(自分で動画を撮ってチェックしてもいいです)、口割りを正しい高さにしましょう。

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Takano

高校時代の弓道部から弓を始めました。
選抜県大会で16連中、団体3位に貢献。
明治神宮奉納全国弓道大会では3次予選で敗退。
弓道四段。現在も修練中。
母校の弓道部コーチ、市の連盟では初心者を指導。
アーチェリーの経験もあります。

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