弓道の足踏みの注意点

弓道の基本

弓道の足踏みの注意点

弓道の足踏みの注意点は、足踏みの幅と両足の角度です。

足踏みの幅は矢束(引き込んだ矢の長さ)になります。

両足は外八文字に60度に開きます。

両足のつま先を結んだ線の延長に的の中心がくるようにします。

〈射法八節〉
足踏み→胴造り→打起し→大三→引き分け→会→離れ→残身

足踏みの幅が広すぎると、左右は安定しますが、前後(正面・背中方向)が不安定になります。

足踏みの幅が狭すぎると、前後も左右も不安定になります。

両足の角度が大きすぎると、左右は安定しますが、前後が不安定になります。

両足の角度が小さすぎると、前後は安定しますが、左右が不安定になります。

足踏みは適度な幅と角度で行ないましょう。

足踏みの足の開き方

礼射系は一足で踏み開きます。

左足を的方向に半歩踏み出し、右足をいったん左足にひきつけて、弧を描くように踏み開きます。

目線は的を見たまま行ないます。

礼射系の場合、矢は射付節のあたりを持ちます。

矢を一度で送ってつがえ、乙矢は薬指と小指の間に挟むようにします。

礼射系は右足は足元を見ないで踏み開くので、つま先の線がずれたりしがちですが、足踏みを踏みなおしてはいけません。

足踏みがうまくいっていないと踏みなおしたい気持ちになりますが、そこは一度でうまく踏み開けるように練習して感覚を覚えておくことが大切です。

右足を踏み開くときに2/3くらい踏み開いてから、残り1/3くらいを床を擦るように足をスライドさせて踏み開く人もいます。

武射系は二足で踏み開きます。

左足を的方向に半歩踏み出し、目線を足元に落として右足を半歩開きます。

武射系の場合、矢は板付(矢尻)を隠すように持ちます。

矢を二度で送ってつがえ、中指と薬指の間に挟むようにします。

武射系の方が足元を見てできるので足踏みはやりやすいですが、武射系は少数派のような気がします。

ほとんどの人が礼射系ということになります。

礼射系か武射系かは自分の所属する道場のやり方に合わせます。

射会など団体競技のときに足の開き方が同じである方が自然に映るからです。

逆に言うと、昇段審査を受審する場合、武射系の場合は少数派で注目されやすいため、矢の持ち方や矢のつがえ方をしっかり行わないといけないということになります。

矢の持ち方や矢のつがえ方も、普段の練習からしっかり行っていれば全く問題はないのですが、普段の練習も所属する道場で礼射系の人が多いとすれば、礼射系を参考にすることが多くなると思います。

その他の足踏みの注意点

足踏みはきっちり幅や角度をとる訳ではないので感覚的なものになりますが、ある程度はうまくできるように練習しておく必要があります。

足踏みをしっかりすることで胴造りの安定にも影響してきます。

重心は両足の土踏まずにおきます。

左足の重心をつま先側に、右足の重心をかかと側におくようにすると、安定した大きい引き分けができるといわれます。

ちなみに、道場の床の状況によって足踏みのしやすさが変わったりします。

ワックスが効いている床は滑りやすかったり、古めの道場の床は逆に摩擦が効いたりします。

床の状況にも対応して上手く足踏みができるようにしましょう。

ワックスが効いている床の場合、しっかり足踏みができていないと踏ん張りが効かずに、行射の途中で足がズレてしまったり、なんていう経験も正直あります。

そうなるとせっかくのその一射が集中できなかったりします。

まとめ

足踏みをしたらその足の位置で行射をすすめなければいけません。

あまりにも射位からズレていたり、足の位置がおかしかったりしたら直してもいいとは思いますが。

足の開き方は所属している道場の開き方に合わせましょう。

普段から正しい足踏みを行えるように練習を積んでおくことが大切です。

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Takano

高校時代の弓道部から弓を始めました。
選抜県大会で16連中、団体3位に貢献。
明治神宮奉納全国弓道大会では3次予選で敗退。
弓道四段。現在も修練中。
母校の弓道部コーチ、市の連盟では初心者を指導。
アーチェリーの経験もあります。

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