弓道大会の気持ちの持ち方
弓道大会は大事な大会という考えは持たないほうがいいかもしれません。
少なからずプレッシャーがかかって身体がかたい動きになって、思ったような射が出来なくなることが多いからです。
今大会で思わしくなかったら来年、またその次の年も頑張ろう、という考えの方が上手くいきます。
そう考えることによって、本番が練習という位置づけになるのです。
大会という名の練習会というように考えます。
この練習会で普段通りに楽しく引こう、ということが、実力を充分に発揮することにつながります。
僕は当日に大会の会場入りしたときに、射場から的前に向かっての雰囲気を確認します。
射場に入れなくても入場口から確認できます。
雰囲気を確認することで、本番で慌てたりしないで、普段の練習と同じ感覚で行射することができるからです。
要はイメージトレーニングです。
横に広い会場で観客が入っている中で、伸び伸びと弓を引いているイメージを頭に描いておけば、実際でも伸び伸びと弓を引けるものです。
また、実力不足だと思ったとしても、大きく伸び伸びと引きましょう。
大きな経験値となって、次につながります。
大会の立ち順を確認する
たいていの場合立ち順は大会当日に発表されます。
大会にもよりますが、当日は数百人もの参加者が集まることもありますので、立ち順によって立ちの時間も大きく変わってきます。
予選が午前からお昼過ぎ、決勝がお昼過ぎからになることが多いでしょうか。
立ち順が早い時間であれば、開会後すぐに控えに入って待機しておく必要があるかもしれません。
立ち順が遅い時間であれば、巻藁などでゆっくり調整する必要があります。
また、団体競技であっても個人競技であっても、大前・中・落ちの順番は決まってきます。
先頭の射場の大前であれば、審査員の先生方の目の前で行射することになりますので、入場の仕方を確認するとともに、心構えをしておきましょう。
大落ちであれば、各組の行射時間の差によっては、最後に一人射場に残って行射することもありますので心構えをしておきましょう。
行射の間合いを確認する
行射の間合いは基本的に決まっていますが、当日に進行の係の人によって説明があります。
競技では弦音~打起しが基本ですが、場合によっては弦音~取りかけとか、会~打起しとかあります。
進行の状況によって途中で間合いが変わる説明があったりもしますので気を付けましょう。
弓道の大会前は
大会の前日に調子が良すぎると、大会当日は調子が良くないときが多いです。
気持ちが緩んでしまうからでしょうか、こういうことはよくあります。
逆に、大会の前日に調子が悪いと、大会当日は調子が良かったりします。
射を直すところが明確になって、修正が上手くいったということでしょう。
また、大会の前日も当日も調子が悪いということもあります。
すぐに修正の効かない、スランプ気味のときなどです。
そうなってしまっても、焦ったりしてはいけません。
原因を1つずつ探っていって修正するしかありません。
例えば、離れで緩んでしまっていたので矢が的の下に落ちる(的に届かない)なんてこともあります。
弓道の大会前は通常通りに練習しますが、あまり練習しすぎないようにします。
大会前に練習を頑張りすぎてしまいがちですが、それは大会のときのコンディションを悪くしてしまうので良くないです。
練習をしたいのであれば、普段の練習自体をたくさんするべきで、大会前は調整のようなかたちで練習するのが良いです。
弓道の大会前は調整くらいにしておいて、調子のピーク自体を大会に持っていくようにします。
弦や持ち物の確認をする
弦の状態の確認と、替え弦の状態の確認をしましょう。
替え弦は必ずすぐ使えるように弦巻に巻いて持っていないといけません。
替え弦が作りたてであったり、しばらく使用していないようであれば、何射かして慣らしておきましょう。
切れてしまいそうな弦は大会当日には使わないようにします。
関板(弓の上部で弦音がする出っぱり部分)に当たっているところのへこみが大きい弦は関板のところで切れる可能性があります。
中仕掛け(矢をつがえる部分)のところが、らせん状に微妙に盛り上がっている(内部がほつれてきた)弦は中仕掛けのところで切れる可能性があります。
そうやって弦と替え弦の確認をしておくことは大切で、気持ちのゆとりにもつながります。
仮に大会当日に弦が切れたとしても、慌てずに余裕をもって行射をすることができます。
失(弦切れ、弓を落とすなど)の処理ができるということも自信につながります。
ギリ粉とふで粉は用意しておきます。
ギリ粉とふで粉は手の内と取りかけのコンディションに影響します(気持ち的な部分もありますが)。
足袋は左右対で持参するように確認しましょう。
たまに右足どうし左足どうしで用意したなんていうことがあると、慌てます。
巻藁矢は専用のものを準備しましょう。
巻藁練習は会場での調整に必ず行ないます。
巻藁矢は専用の尖った矢尻を使用していますので巻藁を傷めません。
大会会場にたいてい弓具屋さんが来て出店していたりしますが、事前に自前のものを準備しておくことに越したことはないです。
会場への交通や弓矢の運び方の確認をしましょう。
弓矢は基本的に自分で運ぶのが良いですが、部活動など所属団体でまとめて運ぶ場合はしっかり管理してもらいましょう。
まとめ
弓道大会といっても練習の一環としてとらえましょう。
大会の前日は調整することにして、練習しすぎないようにしましょう。
替え弦や持ち物の確認をして、慌てることなく普段通りの態勢で挑みましょう。
大会の前日当日と、神経質になったり過信したりすることなく、落ち着いた気持ちで過ごしましょう。
コメント