弓道の的付けの高さは
弓道の的付け(ねらい)の高さは自分で的に向かって行射してみて、矢所の状態を見て決めます。
何射かやってみて矢所がまとまるところが的の位置になるように的付けの高さを調整します。
的付けの高さを覚えておく
仮に的付けをしてみて的が弓摺籐のどのあたりに見えるのか覚えておきます。
弓摺籐に印をつけるのは禁止されています。
中には目立たないように弓摺籐に目印をつける人はいるようですが。
だいたい弓摺籐の下から1/3くらいのところに的がくるとか、真ん中くらいのところに的がくるとかを覚えておきます。
仮に的付けの高さを決めておいて、練習をくり返すなかで調整していきます。
弓を複数本使用している人は弓ごとに多少ではあっても的付の高さが変わりますので、そうやって覚えておくと良いです。
僕は一張の弓は弓摺籐の真ん中の位置に的付けして行射しています。
的付けの高さを調整する
弓の強さとか矢尺の長さで的付けの高さは変わってきますが、その人の骨格とかもありますのでこの高さでないといけないというわけではありません。
結局は弓を使って矢を飛ばす動作ですので、自分が調べた矢所が集まりそうな高さに的付けの高さが決まります。
例えば引き尺が短くなりがちな癖があって、高さを上げないと的にうまく飛ばせないというような状況のときは、引き尺を長くしながら、それで矢所が変わってきたなというところで的付けの高さを調整していくのがいいと思います。
本来で言えば、的付けの高さがある程度決まっていて、射形を直せば的に中るというのが正しいのではあるんですが、射形は言われてすぐに直せるものでもないので、直していって、その過程で的付けも調整していくというのがいいと思います。
射型が直らなければ、的中から遠ざかったまま練習していかなければいけません。
逆に、的中しているから射型を直さないというのもまた問題にはなりますが。
正しい射に直す過程では一時的に的中から離れたりしますが、だんだん上達していって的中が戻り、さらに上達するといった状態になります。
的付けの高さを変えすぎるのは良くない
同じ弓で矢を何本も引いていると的付けの高さは決まってきます。
大会とかスランプとか射型や気持ちに変化があったときに、矢所が変わるときがありますが、その都度的付けの高さを変えることはあまりいいことではありません。
たとえば大会で矢が的の下にまとまったなんてときがあったとして的付けを高くしようとしても、そうそううまくはいきません。
逆に的の上に抜けるなど、その場では結局良い結果につながらないことが多いです。
そもそもそこですぐに修正できるならとっくに上達しています。
また、緊張しているなら大きく引いて鋭く離れるなど、別の要因で解決する場合が多いからです。
10射くらいしてみて矢所が上や下にまとまるという状況になってから、的付けの高さを調整してみようかなというかたちがうまくいくのではないかと思います。
遠的の的付け
遠的は矢を遠くに飛ばすため、一般的に会で矢先が斜め上を向くことになります。
近的では弓の弓摺籐で的付けしていたのが、遠的では弓手の中に的が見えるかたちで的付けすることになります。
僕は弓手の中指の真ん中あたりに的付けしています。
強い弓を引いている人は近的と大きく変わらない的付けの人もいるかもしれません。
弓摺籐の下あたりに的付けという人もいるかもしれません。
いずれにしても、実際に行射してみて矢所をみて的付けを決めるというプロセスは近的の場合と一緒になります。
まとめ
弓道の的付けの高さは自分でその弓を引いてみて、矢所がまとまるところに高さを決めます。
矢所は射手の状況や気持ちなどで変わることがありますが、的付けの高さをしょっちゅう変えることは良くありません。
何射かしてみる中で的付けを変えてみるというのが正しい調整になります。
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