弓道のかけ(ゆがけ・弽)による的中の精度はそんなに大きくは変わりません。
かけの良し悪しは多少ありますが、的中は技術によるものの方が大きいです。
取りかけを正しく行わないと的中に影響することがあります。
新しいかけを慣らすには時間がかかる
新しいかけを使うときはかけを慣らすのに時間がかかります。
実際使ってみると、思ったところに矢が飛びません。
慣らすのに1ヶ月以上かかるのではないでしょうか。
自分の技術が低下したと思ってしまうこともあるかもしれません。
それまでは古いかけを併用して使うのが良いでしょう。
かけは既製品でも大丈夫
かけにはオーダーメイドのものがあります。
オーダーメイドのかけは手形をとって採寸をしてつくられるもので、3~6万円のものが多いです。
オーダーメイドのかけは竹弓や竹矢と同じように、射品・射格を印象づける弓具のようなものと考えても良いかもしれません(実際、射に影響することもありますが)。
紋を入れたりすることもあるので、行事で礼射をする高段者や称号者向けのようなものだと思います。
学生や一般の人(場合によっては称号者も)は既製のかけ(2万円弱~)を使っている人がほとんどです。
的中には既製品もオーダーメイドもあまり変わりはありません。
使い慣れたかけと同じものが良い
かけのサイズにはS〜LLとあったり、2号〜8号とあったりしますが、使い慣れたかけと同じものを選べば確実です。
それまで使っていたかけが大きいとか小さいとかいうのであればサイズ調整の必要がありますが、基本的に使い慣れたかけと同じサイズの同じかけが良いでしょう。
同じサイズでも微妙に寸法が違ったりしますので、特に初めてかけを購入するときは、弓具屋さんに行って店員さんと相談して購入しましょう。
既製品のかけであっても、手形を見て採寸してかけを購入します。
かけの状態にも注意
かけ枕が擦れて、弦がかけ溝で引っかからずに抜けてしまうかけは寿命が過ぎたものになりますので使用してはいけません。
また、かけ溝に段ができてしまっているかけは、離れがしにくくなる原因になります。
譲り受けたり使いまわしなどの中古のかけは状態が悪いものもありますので注意です。
正しい取りかけでかけを使う
僕自身、四段ではありますが、既製品のかけを使っています。
的中率の高い弓道の強豪校の学生も既製品のかけを使っています。
弓道において、的中はかけのような道具よりも自分の技術によるものが大きいです。
握り込んでしまったり、間違ったかけの使い方をしていると上手くいきません。
正しい取りかけでかけを使うことが大切で、それが的中を向上させることにつながります。
新しいかけを慣らす
僕は使用していた三つがけの中指の、親指に乗せていた部分が擦れて穴が開いたため交換しました。
新しいかけは同じサイズの既製品を購入しました。
新しいかけは硬い状態でしたので、慣らす必要がありました。
最初はギリ粉を付けて巻藁で練習を、そしていつものように的前で練習しましたが、やはりかけが慣らされていないため、思ったように矢所がまとまりません。
少し練習したらかけを外して、古いかけで練習しました。
新しいかけは親指に人差し指・中指を乗せて取りかけの状態にしたまま、上からかけ紐を軽く巻いて固定した状態にして保管しました。
同じようにして繰り返し練習をしました。
かけが慣らされてきたら、だんだん新しいかけを付けている時間を長くして、新しいかけに移行しました。
当時は的前は週2・3回の練習でしたが、新しいかけに移行するまで2カ月近くかけた記憶があります。
古いかけが使用不可能な場合は代わりに使いまわしのかけを借りて併用するか、新しいかけでそのまま練習するかになります。
焦る気持ちはあると思いますが、かけを確実に慣らすこと優先にしていきましょう。
三つがけも四つがけも同様に考えて大丈夫です。
まとめ
かけには高価なオーダーメイドのものもありますが、的中に関しては既製品のかけでも変わりありません。
的中はかけというより、自分自身の技術によるものの方が大きいです。
かけは使い慣れたかけがベストで、新しいかけはしっかり慣らして使いましょう。
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